かもしか通信

院長日記

野良着茶会  


みなさん こんにちは!
長野県塩尻市の歯科医、鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロン 
院長の鴨居弘樹です。

5月31日(日)朝から生憎の雨となってしまいましたが、予定通り無量寺での野良着茶会が開催されました。

年に一度の着物・袴を身につる機会なので、雨でしたがその上に簡易着物を着重ねて、8時の集合に少し遅れて着きました。

無量寺境内の外に野点席が予定されていましたが、雨の為本堂に移動し設営されてありました。
多くの協力者によって瞬く間に席が用意され、また趣のある様相と成っていました。

雨の中、駐車場係として傘をさしながら車で来られる方々を誘導しましたが、遠くは東京・埼玉・千葉・茨木からの参加者があり、悪天候の中470名の人が集まりました。
これも永年継続して開催していることと同時に、青山俊董先生の人気・人柄・人格によるところも大であると感じました。

野良着茶会は、田植え等の野良着仕事の一休みとして始まり、野良着姿で気楽にお茶を飲みましょう、との目的で始まったと聞いています。
段々とその目的が浸透して多くの人が楽しみとしているようで、毎年顔を合わせる人がいます。

今年も男性だけの茶の席としてとして、松籟軒を午後から担当しました。
「松籟」というのは松が風に当たって奏でる音を言うのですが、茶の方では、お釜の煮え湯が出す音をいいます。
静かな部屋でこの音を聴くとやすらぎを感じ無心になれる気になります。

今年の松籟軒には「和敬」のお軸が床の間に飾られており、茶の真髄「和敬静寂」をテーマにして青山俊董先生はお考えになられたと思われます。
この意に添って道具立てが用意され、更にあまり他では見られない‘向切(むこうぎり)’という炉の点前を披露することになりました。

茶道の歴史は古く1000年前から中国で行われていたものを榮西禅師より日本に持ち込まれ、今のスタイルは千利休が考え、千家の人々がそれぞれ500年近い年月を費やして茶道として形にしたものです。

ただ形式だけでなく、その精神的要素として禅の思想を取り入れて茶を習い学ぶことは、禅を学ぶことであると定義つけたのです。
「茶禅一味」という言葉はその意味と方向を示した言葉です。

茶の湯には①道②生活③捨④型⑤静寂 の芸術的要素があるといわれますが、やはり‘道’を知る事の大切さ、それには「形」から入るのが良いと思います。
多くのことを学ぶ機会がある茶会あるいは茶の稽古を通して、今年のテ-マ「一期一会」を更に深め‘おもてなしの心’を養っていきたいと思いました。

利休千首の一つに「稽古とは一より習ひ十を知り、十よりかへるもとのその一」というのがありますが、23年目になってもとても十を知ることはありません。また初心に返り、もっと茶の道を学ぶように決めました。

「茶の湯とは、ただ湯を沸かし茶をたてて飲むばかりなることと知るべし」との一首のような境地になりたいですね。

良き師、青山俊董先生の元で更なる修行を続けます。
気づき、学び、出会い、楽しみいろいろ体験させて頂き感謝しています。ありがとう。

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