かもしか通信

院長日記

初釜   


みなさん こんにちは!
長野県塩尻市の歯科医、鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロン
院長の鴨居弘樹です。

2009年1月18日、恒例の‘初釜’が塩尻市無量寺にて開催され出席しました。今年は準備当番地区なので、朝8時30分に集合し、10時からの御席の用意を少々手伝いましたが、多くの人は2日前からいろいろの役割で活動していました。

初釜のときにしか見ることのできない道具が出され、見事な飾り付けと席が準備されていました。
床の間のお軸は「福聚海無量」と書かれた墨跡が飾られ、福聚山無量寺はこの言葉から採ったとのことです。
福聚とは、一切の善行及び善行によって得る福利である福徳の集まっていることで、それが集まっていることを海にたとえて福聚海といい、それは無量無限であると言っています。
時と場所と対象のどんな所にも常に幸せは限りなくあるとゆうのです。
今年の炉縁は大徳寺の煠竹で作られた「松竹梅」を意味する見事なもので、日本で3つしかないという格調の高いものでした。
お棚は「袋棚」が置かれ、水差し、香合、薄器も初釜にふさわしい干支のものが飾ってあり、目の保養と限りない感動を覚えます。

10時に青山俊董先生の新年の挨拶と共に、大仙尼の初炭から始まり、俊董先生の点前で35名分の濃茶が、5碗によって回し飲みました。
たっぷりとねられた濃茶は芳醇な香りと味で、見事なお茶碗と由緒ある服紗が共に観賞できました。
お昼には楽しみな皆勤賞、精勤賞(1回休み)努力賞(2回休み)の発表があり、70名を越えるお弟子さんの90%以上の人が対処言うになって頂けるという熱心な人たちなのです。私も努力賞を頂きました。
手の込んだ精進料理が出され、本堂に設けられた机の上で、俊董先生の誕生日祝いを兼ねて楽しい食事と会話となりました。

俊董先生が今年の勅題の「生」によせて作られた「萌えいづる春も散りゆく秋の夜も みなおおいなるみ手のまにまに」と「どれだけ生きたかよりも、どう生きたかを みずから問えと師はのたまえし」の色紙がくじ引きで25名の人に当たりました。
今年は昨年当たったので、権利がなく残念でしたが。短歌に込められた深い意味を解説しながら、年初めとして心構えを教示されました。しっかり受け止めて実践していくつもりです。
他の趣味は途中で止めてしまいますが、お茶の稽古が長く続いている大きな要素は、俊董先生による胸の中にストンと入るありがたい言葉に面授できることだと感じているのです。
まだまだ人生修業が足りないと気付かされるからです。

午後は七事式のひとつ「数茶」席の亭主役の一人として担当し、お点前をさせて頂きました。
席の床の間には、今年にふさわしい全紙に描かれた十牛図が掛けられ、棚は三友棚に蒔絵の棗、十牛図茶碗に蒔絵茶杓と実に初釜にふさわしい道具立てに感心します。
亭主役として緊張しましたが、間違いはあってもそれなりのお点前ができたと満足しました。

時間の経つのを忘れ、慌ただしい流れの中で、違った空間と時間の中にいると心身共に洗われるという感じがします。
1987年から始めたお茶の道、年を重ねる毎にその深さに感動し、日本文化の良さを味わい伝承していくことの大切さを学んでいます。

今年の鴨居歯科医院のテ-マ「一期一会・おもてなしの心」は、茶事における客亭主の関係を取り入れていきたいと決めたのです。
初釜によっていろんな気付きを頂き感謝しています。今年も一層の精進をします。
ありがとうございました。

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