人間の究極の願いは幸せになること
みなさん、こんにちは!
長野県塩尻市の鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロン
歯科技工士の三溝 恒幸です。
当院は、新型コロナウイルス感染拡大予防対策を確実にするため全スタッフが標準的な予防策を守って行動をしております。標準予防策としては、検温およびアルコール消毒や、診療室内の換気、そしてユニット周りはその都度消毒をおこなっております。またスタッフ一人一人がマスク着用し、診療時にはゴーグル、手袋を着用しております。他にも、「人との接触機会の低減」、「人と人との距離の確保」、「三つの密」を避けるよう呼び掛けております。
さて、毎月鴨居歯科医院では、月刊誌「致知」を読みお互いの感想文を発表しあい、お互いの良いところを見て社風を良くするため社内木鶏会を開催しております。ここで、私の感想文を掲載させていただきます。
村上和雄先生が4月13日に逝去されました。先生は『致知』に「生命科学研究者からのメッセージ」を連載されておりましたが、今月号が先生の連載の最後となってしまいました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
私の村上先生の著書との出会いは、1986年の「人間 信仰 科学」という本でした。当時、私は信仰と科学は、突き詰めるならばいつかは、科学の方が追いつき「なるほど」という日が来るとは思っていましたが、現代の科学では到底別物とみなさざるを得ないと考えておりました。しかし、この本を読み進めるうちに、遺伝子工学の世界的権威がこれほど明確に、人間の目指すべき生き方をバイオテクノロジーの中から見出して、感動的につづられていることに深く感銘を受けました。この本は1999年に「サムシング・グレート」と改題されて出版されています。
私は、先生最後の寄稿の中で、心に響いたつづりを私なりに心に止めおきたいと思っております。
人生における幸せとは、一側面のみで捉えられません。仕事、家庭、友人関係、健康など様々な側面からの幸せを考えねばなりません。その内のどれかだけでは幸せにはなれないのです。
例えば、シャハーは、五つのウェルビーイングを挙げておりますが その内、スピリチュアル ウェルビーイングとは何かというと、自分の強みを活かし、目的のある人生を生きる。ということは幸せだと言えるのですが、それをはるかに超越した何かに気づくことで、スピリチュアルな人生が送れるといえるのだと思います。あえて言葉にするのであれば、自己超越的自己とでもいえるのかもしれません。また、その超越したものを身近にするために、今日一日を一生涯と捉えて生きることが大切であると読み取れます。
また、仕事においては、以前話題に上った石工の話とも似ていますが、人は、自分の仕事を、課せられた労働と捉えるか、職業的スキルとしてのキャリアと捉えるか、あるいは「天職」としてとらえているかによって職業観はかなり変わってきます。このなかで、最も幸福度が高いのは、自分の仕事を「天職」と捉えている人だという研究結果があるそうです。天職とは使命であり、使命は「命を使う」と書くように、使命に生きることは、前向きな心と喜びによって幸せをもたらすのだと仰っています。
また、対人関係においても、相手の話に対して、「はい」と答えた後に、「でも」と続くか、「そして」と続くかによって、相手の感情はまったく変わってきます。[yes/but]ではなく「yes/and」の対応が大切とおっしゃっております。
大切なことは、相手の話に興味を持って傾聴することだということであり、相手の人格に興味を持つことでもあると思います。
最後に、前述の「人間 信仰 科学」の序文を平澤興先生が記されています。その中の一分を少し取り上げてみたいと思います。
今、私が最も有難いことが三つある。第一は人間に生ぎれてきたということ。第二に人間として無限の可能性を与えられているということ。第三は今日も元気でいるということである。第一の、人間として生まれるということは、その後ろに、三十数億年の進化と、不思議な生命の流れがあるのである。
第二の、無限の可能性にしても、人間には、他の動物とは比較し得ない素晴らしい脳が与えられ、その上方にある大脳表面には、生まれながらにしておよそ百四十億の神経細胞か与えられているということである。
何か私の中のスピリチュアルな心を研ぎ澄ませれば、自分の足もとである歯科業界を掘り起こして、泉たる何かを発見できる気がしてならない。
最後までお読みいただきありがとうございました。