かもしか通信

スタッフ日記

致知感想文☆


こんにちは!長野県塩尻市鴨居歯科医院 鴨居インプラント審美サロン 歯科衛生士の髙木さなえです。

9月号の致知の感想文を投稿致します。

坂村真民と相田みつをの言葉力

詩人・坂村真民、書家・相田みつを。おふたりを父に持つ、西澤真美子さんと、相田一人さんの対談で、詩と書に対しての真剣な向き合い方や、作品ひとつを生み出す苦しさ、またほのぼのとする、幼少期のお父さまとの思い出話など、とても興味深く読みました。

相田氏が、相田みつをとの幼き日に、夕方になると妹さんと三人で、川へ魚釣りへよく行ったそうです。その時の夕焼けを見て、ふたりの子の名前を呼び、「なんて綺麗な夕焼けなんだろう」と…。父親自らが、美しいものや、素敵なものに触れた時、「ああ、綺麗だな」と素直に感動する心、うつくしいものを美しいと思える心を、子どもに伝えることで、子どもにもその感動は伝わっていく…。言葉の力を感じるエピソードに、とても共感しました。対談の中に、いくつか作品が載っていますが、初めて知った「受身」。 「柔道の基本は受け身/受け身とはころぶ練習/まける練習/人の前にぶざまに/恥をさらす稽古/受身が身につけば達人/まけることの尊さが/わかるから」 人生において、転んだり負けたり恥をさらすことを知ることは、勝つことや、転んだことのない痛みを知らないことより、大事で大切なこと。若い時こそ、負け方を知っておくことで、何度でも立ち直れる!元気と勇気をもらえる作品だなぁと感動しました。

西澤氏が、生まれた時、坂村真民は40歳。短歌から詩に転換し、詩で生きていこうと決めた時、修行道場での参禅、昼は高校教師と、ハードな生活を送る中、大病を患います。その時に生まれた詩が有名な、「念ずれば花ひらく」や「桃咲く」。生きるか死ぬかのつらさから生まれた作品は、同じく大病をされたり苦しい経験がある人には、心に深く沁み入ります。真民のお母様は、36歳で5人の子どもを女手一つで育て、大変苦労された方だったとのこと。お母様のよく言っていた「念ずれば花ひらく」という、言葉を詩にして、詩人として生きていこう、それが母への恩返しだと…。この詩の誕生秘話を知り、真民のお母様への思いは、今、この世を生きている私達に、詩を通して、大きな力を与えてくれているなぁとありがたく感じます。

坂村真民と相田みつをの作品は全て、自分の経験を元に生まれ、「自分の言葉・自分の書」を徹底して追求しているからこそ、言葉や書に力があることを知りました。そして、作品はどれも奇抜なところはひとつもなく、読めば当たり前なことばかりが書いてあるが、心に響く。それは、今の時代が、当たり前なことが当たり前でなくなってしまったことが多くなったからなのだと思います。

相田みつをの美術館は、東京国際フォーラムに、坂村真民記念館は、愛媛県砥部町にあるので、いつか必ず訪れ、この目で見て、詩や書の力を触れてみたい!と、またひとつ夢ができました!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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