3月号 致知感想文
皆さまこんにちは!鴨居歯科医院 歯科衛生士の髙木さなえです。感想文を投稿致します。
26頁 子供よ健やかな心を育てる条件 近年、少子化問題が日本国の重要課題のひとつとなっていますが、その宝ともいえる子どものいじめ・不登校・引きこもり・自殺なども多くなっていると改めて知り、厳しい現実問題が山積みだと感じます。児童精神科医として、医師・講演などで様々な活躍をされている渡邉久子先生は、子どもの数が少ないことと同時に、現に生きている子ども一人ひとりが幸せを感じていない、小さな体で工業化社会・競争社会が生んだ複雑な葛藤を抱え込んでいる子が増えている。彼らに共通するのは、言葉に出せない、心の奥の気持ちを誰にも伝えられない、どこにいてもほっと心を休めることができない、そのことからくる安心感の欠如と寂しさが原因となり、様々な身体の症状や行動の歪みが生まれてしまっていると仰っています。一人ひとりケースは違うが、原因を探っていくと、必ずといっていいほどその子が育った家庭環境や、生い立ち、これまでの体験の中に何かしらの原因がある。さらに、その問題に深く踏み込むと、その子ども達の親が「親身になって寄り添う親になるように育てられていない」と言う事が浮き彫りになってくる。日本経済を担うような、エリート街道を歩む立派な仕事をしているとしても、「家庭づくり」ができない親(人)が増えている。また、個人の問題だけでなく、日本の児童精神医療が未熟であることも問題点で、欧米の精神医学の基準をそのまま当てはめ診断を下し、子ども達を必要以上の投薬で、薬漬けにしてしまうような児童精神医療が当たり前のように行われている。子どもの健康な発達上の行動を誤解し、周りの大人たちがレッテルを貼ってしまってはいけなくて、子ども達が本当に必要としているのは薬ではなく、「よく、がんばったね!」「本当は、どうしたかったの?」など親身になって話を聞き、心に寄り添うこと。子どもは、親元にいる幼い間こそ、「子どもとして」育たなくてはいけない。子どもらしく泣いたり、笑ったり、いたずらをしたり、いろいろな失敗や挫折から学び、めげない心の免疫を身につける必要がある。必要以上に厳しく育てたり、習い事などで忙しく、甘えられなかった「子どもとして生きてこなかった」子が多くて、本当は遊びたい、甘えたい気持ちを消化できず、心が満たされないまま大人になると、親になった時につまづきやすい傾向にある。 以前、私は家庭教育の勉強会に参加した事があります。池川クリニックという病院の池川明先生のお話によると、「子どもは親を選んでうまれてくる」と聞き、驚きと同時にとても感動しました。私の子ども達が、私を親として選んで生まれてきてくれたのなら、私も真剣に命懸けで育て関わっていこうと思い育ててきました。そして、幼児期は特に母親による役割の中で、最も大切なのがスキンシップで、ぬくもりを感じ、抱っこをされることで精神的満足を得られる。また、父親の役割として、育児に疲れた母親の心身の疲れを癒し、育児に希望が持てるように明るいひかりを与えること、また子どもにとって父親は、最初の遊び相手である。親は訓練をして免許をもらって親になるのではないので、失敗しながら許してもらいながら、子どもによって教育されていく。まさに、家庭教育は共育だと教わりました。 渡邉先生も、親が子どもにとって安心できる「心の港」でいてあげること。忙しいお父さん、お母さんでも保育園などから帰ってきたら、30分間はぎゅ~っと子どもを抱きしめてあげる。心の港に戻り、抱きしめられている時、子どもの心は満たされ、心のガソリンである安心感や、わくわく感、意欲を補給することができる。そして、子どもは満たされると自分から離れてゆくもの‥。子どもの心は、子どもの身体が教えてくれる、親は子どもの身体の声をよく聴いてほしい。子ども達が直面し悩む様々な問題は、自分を取り巻く環境の変化に対して、心が柔軟に対応できないことが一つの理由としてある。これから先、どんなことが起こったとしても、しなやかに生きていける心を育てる、それこそが何よりも子ども達に必要なこと。と仰っていて、子育てとは心育てでもあるんだと、小さなお子さんを育てている親御さんに、池川先生や、渡邉先生のお考えが広まればいいなと思いました!
最後までお読みいただきありがとうございました。