かもしか通信

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致知感想文


みなさまこんにちは。鴨居歯科医院、歯科衛生士の髙木さなえです。9月号の致知の感想文を投稿致します。

122頁 人生を照らす言葉

物事に遭遇した時、相反する二つの思いが込み上げるのを感じることがある。しかし、それは決して矛盾ではなく、心がバランスを取ろうとする働きだ。鈴木秀子先生の175回目の連載では、谷川俊太郎氏の「春に」を題材に、複雑な自分の心とどのように向き合うべきかを、詩を通して学ぶことができます。

この詩の一節に、よろこびだ しかし かなしみでもある いらだちだ しかもやすらぎがある とあります。人生の出来事は、季節でいえば春もあり冬もあるように、プラスと捉える出来事、マイナスと捉える出来事の両面を見抜く力をつけることが大切であると学べます。

人生における喜びとは、例えば希望校に入学できた、仕事で会社に認められ、高い地位を得ることができたなどいろいろあるが、良い学校に入学してもより厳しい競争に身を置くことになるかもしれない…地位やお金がたくさん手に入れば、それを失うかもしれないと不安になることもある…。しかし、それらマイナスと思えるような思いが同時に湧き起こるのは、宇宙がバランスを取りながら成り立っている証拠であり、本来は矛盾ではない。

苦しみや悲しみも同じで、例えば病を得ることによって、それまで深く意識を向けることがなかった大自然の恵みや、家族の愛情、人々とのご縁の大切さに気づき、心機一転心豊かな人生を歩み始めるとしたら、その人にとって病は大きな恵みだったといえる。

そして、私たちが日々直面する人間関係も、目の前に嫌だと思う人物が現れたとしても、「あの人は嫌いだ」と勝手に決めつけるのではなく、またその人を無理に変えようとするのでもなく、何か一点でもその人の素晴らしいところを見つめる、見つけることによってバランスの取れた人間関係を築くことがてきる。

出来事の両面を見抜く力を持つことで、心に起こるプラス、マイナスの思いを冷静に受け止め、上手にバランスを取りながら前に進んでいくことが、心豊かに生きていけるのだと学びました。

宇宙のバランスを見つめていく時、そこに感じるのは愛そのものだと言われています。良いと思える出来事の中にも、悪いと思われる出来事の中にも、何か深い意味があると信じて、人生を歩んでいきたいです。

鈴木秀子先生が、30年以上も前から活動されている「コミュニオン」というグループがあります。様々な悩みを一人で抱えることなく悩みを分かち合える仲間や、安心安全な空間があることで、生きるのが楽になり、失望から抜け出せるとの思いでスタートした活動は、これまでにたくさんの人が、今まで溜めてきた苦しみを信頼できる仲間の前で吐き出し、それによって皆、心が少しずつ解放されていくそうです。

仲間たちは、その人の置かれている状況に思いを寄せながら、そこからどのように思いを切り替えて先に進んでいけるのか、自らの過去の経験と照らし合わせながら、その人の気づきを促していきます。すると、不思議にもそれまで全く見えてこなかった世界が広がり、知恵が湧き起こってきます。コミュニオンの活動を積極的に関わっている方々は、悩みを抱えて集まってくる人たちの声に真摯に耳を傾け、思いを分かち合いながら、生きる希望や勇気を与える”幸せ発信地”となっていて、私もそんな人になれたらいいなと思いました。

「人は人生の中で、喜びだけでなく悲しみも味わいます。しかし、悲しみを経験したがゆえに他人の悲しみや苦しみに心から寄り添えるようになります。辛い経験がその人の中に潜んでいた愛を育んでいくのです。人生に意味のないことは一つもなく、すべての経験がその人の成長に繫がっていきます。そう考えると日々起こる全ての出来事は、愛であり恵みです。そのことに気づいた時、人生は豊かなものに変わっていくことでしょう。」

連載の最後のお言葉に、そっと背中を押してもらえたような、応援してもらえているような気持ちになりました!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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