かもしか通信

院長日記

2011年 初釜


みなさん、こんにちは!
長野県塩尻市の歯科医、鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロン
院長の鴨居弘樹です。

強い冬型の気圧配置の影響で大雪の可能性があると言われ、朝起きると雪が降り頻り、これは予想が当たってかなり積もるものかと心配をしましたが、好運にもそれ程でなく降りやみました。

雪が降ってまだ誰も通っていない真っ白に覆われた道の真ん中を歩き、足跡をつけて行く事は天下の王道を歩くといった壮快な気分にさせてくれます。
未知の世界に足跡を残すといった快感です。
朝早くにウォーキングい出て未明の空に朝焼けが黄金色に輝く風景、自然の映す色彩にも感動します。

1月16日は(日)は“初釜”であり無量寺に朝早くから出掛けました。
既に多くの人が集まり女性の方々はほとんど和服で来られており、雪が降りやんで本当に良かったと思いました。
色とりどりの着物は初春に相応しい華やいだ雰囲気になります。
毎年1月15日が青山俊董先生の誕生日なのでこの日が“初釜”と決められていましたが、1月15日が成人の日でなく旗日ではないので、その前後の日曜日に開催されるようになりました。

山門の入り口の掲示板に「謹賀新年“誰からも学ぼうとする人は常に進んでいる人であり、誰にも言ってきかせようとする人は既にゆきづまった人である”」と書かれていました。なるほどと一つ学びました。

お茶の席は3つ用意され、メインの閑雲亭のお軸は「福聚海無量」が掛けてあり、初釜に相応しいお道具が用意され、お花は椿と柳が見事に活けてありました。

大仙尼によるお炭手前の後、俊董先生によるゆったりとした格調高い手前があり37名が一同に会し7、8名にそれぞれ一椀のお濃茶を飲み回します。たっぷりと練られたお濃茶は美味しく生菓子と共に楽しく味わいました。

お濃茶の後は本堂に設けられたお昼の席には手作りの正月に合わせたお料理が並べられ、俊董先生の誕生日を祝う席と、先生からの生徒に昨年度の皆勤・精勤・努力賞のプレゼント、色紙のくじ等が今年も行われました。
今年はくじ運が良く一番に当たり、今年の勅題「葉」によせてつくられた
「くれないに黄にわくら葉にさまざまの
            姿のありて一樹ゆたけし」
と書かれた色紙を頂けました。
“我々は萌えいずる若葉や元気いっぱいの青葉の時はうれしいが、やがて紅葉しあるいは病い葉となったり枯れ葉となって散ってゆくのを嫌うが、客観的に一本の樹にたとえてみればいろいろの姿があって趣を豊かにするように、人生もいろいろあって味わい深いものにすることができると、葉っぱたちからのメッセージに耳を傾けたいものだ”と解説されました。

更に道元禅師のお言葉として「生死は仏家の調度」と言うのがあり。生老病死、愛憎、すべて人生を深く豊かに生きるための道具だて、追わず逃げず、積極的に“いろいろあってよい”と楽しんでいけ」と言われていると語られました。

お茶を楽しみ、禅の求めているものを学ぶ、幸せな“初釜”の時間を過ごし充実した日となりました。

俊董先生にお会いし、師事して24年になります。
日本中を講演に歩き回り、更に今年はインド仏跡巡拝度に行かれる予定だという、そのバイタリティーに圧倒されますが、無限の力を発揮されている様子を間近かに接しさせて頂ける幸運と共に、自らの人格形成に大いに学びたいと深く感じ入ったのでした。

2011年のメインテーマ「熱く行動・一期一会」をしっかり実践する心構えを一層強く確認できました。

青山俊董先生、無量寺茶道部の皆さんに心から感謝しています。ありがとうございます。

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