且座(さざ)
みなさん こんにちは!
長野県塩尻市の歯科医、鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロン
院長の鴨居弘樹です。
秋の夜長を楽しむ季節となりました。昼間は収穫の時でもあり、さわやかな好天のもとで行事も催されています。
9月27日(日)は塩尻市市制50周年を記念し、いろいろなイベントが企画され、普段は静かなメインストリートも多くの人が出て楽しんでいました。
夜の帳が降りるころ、久しぶりにお茶の稽古に行きました。
青山俊董老師にお会いするのも二ヶ月振りになるでしょうか。お元気な拝顔に接し、外の喧騒とは違い静寂な茶室に座ると心身共に安らぎが得られます。
ちょうどこの日は、年2回しかできない七事式の「且座」というお稽古ができました。前回出席できなかったので、ラストチャンスで、しかも少人数の中、青山俊董先生の指導を受けることができ幸せでした。
且座というのは、茶の湯で行う花、炭、香、濃茶、薄茶を主客五人でそれぞれ分担しながら行われる式法です。
正客は花を入れ、二客は炭をつぎ、三客は香をたき、亭主はお濃茶をたて、半東しお薄を点てるという役割で約2時間に渡る行事なのです。
「東(とう)」というのは亭主をいい、「半東(はんとう)」というのは亭主の補佐役をするのです。今回は、半東の役でお稽古をしました。
家の中では女房、会社であれば専務、組織であれば幹事といったところでしょう。やることは多岐に渡り、半東しだいでスムースにいくかどうか決まる準備と進行、片付けをするのです。
一年の中で数少ない経験しかできないので、どうしても忘れてしまうことがありますが、それを的確に指摘下さり、一つ一つの動作の意味合いから、床の間に掲げられている「且座喫茶」の解説をしてくださり、この式法に使われる花は数珠球である等を知りました。
「七事式」というのは、表千家七代の如心斉が制定したもので、如心斉は表千家中興の祖とも言われています。
“回り花・回り炭・茶カブキ・花月・数茶・且座・一二三”とありますが、それぞれの季節に合わせて行われ、七代宗匠が天然宗佐とも言われて、天然忌が9月13日に催されています。この時期に如心斉の遺徳をしのんで、花寄せとともに且座が行われます。
伝統を守り、継続していくことの大切さ、それぞれの役割の大切さ、季節に合った式法等々、茶の湯がもたらす日本文化は学ぶことが沢山あり、常に新鮮に感じ、心の癒しと創造を産み出します。
良き師に恵まれ、良き茶友と共にこれからも茶の湯の世界をを楽しめるよう修行を積んでいきたいと固く決めています。
いろいろ気づきを頂いたことに感謝します。ありがとう。