見えたものがすべてではない。思い込みを解放して生きる。
みなさん、こんにちは。長野県塩尻市鴨居歯科医院 鴨居インプラント審美サロン 歯科衛生士の髙木さなえです。7月号知致の感想文を書きたいと思います。
精神科医でありながら、マジシャンとしても活動し、このふたつをかけ合わせた仕事をされている、志村祥瑚さんの特集は、とても興味深く、勉強になりました。
なぜ、精神科医とマジック?と、多くの人に疑問を抱かれるそうですが、志村先生によると、人が悩むのも、マジックで騙されるのも原理は同じで、どちらも”思い込み”によるものだという。例えば、ハンカチを手の中に入れて、おまじないをかけると消えてしまうというマジック。その時、マジシャンは、「ハンカチが消えます」と伝える。見ている人は、ハンカチだけを意識しているので、実際消えたと驚くが、タネ明かしは、親指にサックをしていて、その中に押し込んでハンカチを隠しているだけ。もし、最初から、「指を見ていてください」と、言っていれば、簡単に仕掛けに気付くマジックも、意識がハンカチに集中しているので、指は視界に入っていても、見えなくなってしまう、これがまさに、”思い込み”。これによって、視界が非常に狭まっている人が多い事が判り、マジックを通じて、自分が見ているものが、すべてではないことを、患者さんに話されているそうです。
人間の脳は、1秒間に、7ギガバイトもの情報が入ってきていると、言われていて、視覚、聴覚、触覚、味覚など様々な手段があるが、それらを全て意識することができないため、無意識下で、取捨選択をしている。話すという、ひとつのことに、意識が向いていると、それ以外の情報は、カットされる。志村先生は、マジックのタネ明かしをして、意識のフォーカスを広げることの大切さと、精神科医として、人がいかに思い込みに左右される生き物なのかを、説得力を持って、伝えられると確信されてから、プロスポーツ選手のメンタルコーチに、就任されるなど、ご活躍されています。
プロスポーツ選手に多いのが、精神医学でいう、「ゴール・フォーカス志向」”ゴールは達成しなければならない” “幸せな状態・成功とは、何か結果を出すことだ”など、結果重視の思考になると、慢性的な欠乏感に襲われたり、燃え尽き症候群になりやすいので、それと対を成す「バリュー・アクション志向」価値に沿った行動をし続ける、意識をゴールから、行動にシフトする考えにすること。つまり、結果ではなく行動が大事。ゴールが不要なのではなく、正しい視点でのゴール設定は不可欠。(そうでないと、達成しても満たされず、ゴールなき戦いになってしまう)ノルマに追われて頑張っている人と、自分の情熱に従って頑張っている人、後者は、どんなに辛い練習でも、苦しくないし、失敗が単なる失敗で終わらない。結果や成功、他人は、自分でコントロールすることはできないが、唯一、自分の意志で動かすことができるのが行動。行動予定表を作成するなど、行動に意識を向けることで、日々の練習や、仕事が楽しくなる。
志村先生は、「見たものがすべてではない。どんなに、リアルだと思っても、イリュージョンかもしれない、悩み苦しんでいる渦中は、つらく、苦しいなどと思うかもしれないが、それは、自分の思い込みに囚われているからであって、本当の現実ではない、どんなに暗闇だと思っても、どこかに必ず光がある。マジックの場合、タネ明かしがまさに一灯が点る瞬間。同じように、それぞれの人生において、意識のフォーカスを変えることで、自らの思い込みに気づいてほしい。それが、一灯となり、明るい人生を拓くカギになる。」
目標・ゴールを決めることと同時に、そのためにどのように行動していけばゴールに近づけるか、意識していくことで、明るく楽しい人生を送れるのではと思います。
最後まで、お読みいただきありがとうございました!