歯の本数と食事の関係
みなさん、こんにちは!
長野県塩尻市の鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロン
デンタルマネージャーの菊池ひとみです。
いつも鴨居歯科医院のブログをお読みいただき、ありがとうございます。
先日、高ボッチ高原FM 「かもしかしあわせランチタイム」に出させていただきました。「歯の本数と食事の関係から、分かってくること」についてお話させていただきましたので、その内容をブログでもお伝えさせていただきます。
皆さんは、食事を美味しいと感じる人の割合が多いのは、何本くらい歯がある方だと思いますか?(※永久歯は親知らずを除いて28本あります。)
調査データでは、食事を「とてもおいしい」、「おいしい」と感じる人は平均して、20本程度の歯があるそうです。これは、ストレスなく食事を楽しめるということも関係してくると考えられます。
歯が多く残っている方には、想像しにくいですが、歯の本数によって食べられるものも限られてしまいます。
歯の本数と食べられるものの例(義歯を使用しない場合)です。
20本以上ある場合
・せんべい ・焼肉 ・生野菜サラダ ・寿司 など
硬い肉類、繊維のある生野菜、歯ごたえのある魚介類などほとんどのものが食べられます。
20本がしっかり噛むことの出来る最低ラインと言えるでしょう。
20本以下になった場合
・ケーキ ・ハンバーグ ・ポテトサラダ ・ラーメン ・うどん など
繊維質なもの、硬いもの、弾力があるもの、レタスなどの薄いものなど多くのものに食べにくさを感じ、食事が苦痛になってきます。苦痛になるので食事を減らしたり、食べやすい柔らかなもの、高カロリーなものに偏ったりと、食生活が変わり、栄養不足や肥満などの危険性が高まります。
6本以下になった場合
・おひたし ・おかゆ ・ヨーグルト など
噛むことがほぼ出来なくなります。ほとんどのものが食べられなくなり、十分な栄養を食事からとることが困難になります。
日本歯科医師会の行った意識調査で、「これまでの人生を振り返って、もっと早くから、歯の健診や治療をしておけばよかったと思いますか」という設問に対して、「そう思う」、「ややそう思う」がで合わせて75%以上いて、およそ4人に3人が「早くから治療をすれば良かったと後悔している結果となりました。
特に40代以降になると男女を問わず多くの人が、もっと若いころから歯の健康を意識していればよかったと思うようです
「歯の本数が関係しているその他のこと
日常生活の中で、転んでしまう、転倒についても、歯の本数が関係しているということが判明しています。65歳以上の方対象に行った調査で、自分の歯が19本以下で入れ歯などを入れていない人は、20本以上人より、2.5倍も転倒リスクがあります。原因としては、歯がないことで、バランスがとりにくくなること、歯をかみしめて、踏ん張るという力が出にくいということなどがあります。
また、認知症にも、歯の本数が関係していると言われています。
同様に65歳以上で、歯がなくなって義歯などを入れていない方は、20本以上ある方と比べて、認知症発症リスクが1.85倍高くなることが分かったそうです。理由としては、歯の本数が減ることで、噛む力が減り、脳への血流が悪くなること、食べられるものが限られることで、低栄養になってしまうことなどがあります。
この調査は、入れ歯などでない部分を補っていないときの結果です。入れ歯などで、きちんと補えている方は、20以上の方と比べても、リスクに差はあまりなかったということです。
歯を失ってもインプラントや入れ歯でしっかり補えば、食事をしっかり噛んでたべることはできますし、こういったリスクは少なくできます。
健康寿命という言葉、耳にしたことがあるかもしれませんが、健康に問題がなく、日常生活を送れる状態のことです。患者さんとの会話の中でも、「子供達や家族に迷惑かけないように頑張ってる」「ピンピンコロリでいけるようにしたい」など、皆さんから聴きますし、私もそう思います。それにはやはり、しっかり噛んで食事を楽しむということが大切になると思います。
今回歯の本数と食事の関係から、健康寿命についてお伝えさせていただきましたが、食事は、歯だけではなく、ほおや、舌、唇などのさまざまな機能を上手く使って行うものです。お口全体の健康から、体の健康維持ができるよう、スタッフ一同日々精進して参ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。