致知感想文
みなさんこんにちは。鴨居歯科医院、歯科衛生士の髙木さなえです。10月号の致知の感想文を投稿します。
56頁 武者小路実篤 理想に向かい歩み続けた人生に学ぶ
今月号のテーマ「この道より我を生かす道なしこの道を歩く」は、実篤が35歳の時から、生涯を終える90歳まで何度も繰り返し書き続けた書画です。実篤が晩年過ごした東京都調布市には「武者小路実篤記念館」があり、そこで学芸員を38年務められている伊藤陽子氏は実篤の研究を始められてから、実篤の仕事の量と幅、影響範囲の広さに驚き、今でもハッとさせられるような新しい発見があると仰っています。
「友情」「人間万歳」などの有名な小説や「仲よき事は美しき哉」などおおらかで素朴な名言の書かれた書画も数々ある一方、「この世にはいろいろの不幸がある、しかしその不幸からよきものを生み出そうとし、又生み出し得るものは、賢い人である」「ふまれても、ふまれても、我はおき上がるなり/青空を見て微笑むなり星は我に光を授け給うなり」などの実篤の言葉を、「上から目線で説教くさい」「前向き過ぎて重たい」と敬遠される向きもあるようだが、伊藤氏は実篤とその作品に長い間向き合い実感するのは、彼の言葉は他人にではなくすべて自分自身に向けたものであるということ、また作品は、自分のものではあるが、読者のものでもあると実篤は述べていて、そのような思いで作品に触れていると、心に深く響いてくると感じるそうです。
文学者として高い評価を得、書画でも独自の世界を作り上げた実篤ですが、子どもの頃は作文と書画は不得意で、字は学年一下手だったとのこと…。文学も書画もひたすら努力を積み重ね、ただひたすらに自分の道を歩み、誰が見てもひと目で実篤の絵とわかる作風をコツコツと築き上げた姿勢は、実篤の生き方を象徴しています。そして、「この道」の書画は、55年間年齢を重ねながら繰り返し書き続け、自身の来し方を振り返りながら、やはり自分にはこの道しかなかったのだ、という感慨を筆に込めていた。実篤のことを知らなくても、この言葉に共感し、座右の銘として掲げる人がいまも絶えないことを本人はきっと喜んでいると思う。と伊藤氏は仰っています。
「いかなる時にも/自分は思う/もう一歩/今が一番大事な時だ/もう一歩」
嬉しい時でも悲しい時でも、その時が一番大事なのだから、もう一段成長しよう!と、この名言を読み、とても元気が出ました!実篤の言葉ともっと出逢い、生きる糧にしたいと思いました。
最後までお読みいただきありがとうございました!