致知感想文
皆様こんにちは。鴨居歯科医院 歯科衛生士の髙木さなえです。今年も致知を読み、人間学を学び成長していきたいです!よろしくお願い致します。
1月号 122頁 幸せは自分の心が決めるもの 幸せに生きる”セロ活”のすすめ
260回以上連載されている、大自然と体心。毎号体と心の健康について勉強ができ、興味深く読んでいます。1月号の連載は、”幸せホルモン”と呼ばれる神経伝達物質の一つ「セロトニン」について学ぶことができました。
セロトニンとは、人が休んでいる状態で働くホルモンで、セロトニンが出ると人は幸せや癒やしを感じやすくなり、細胞の修復が進み、成長が促される。セロトニンと上手に付き合い、作り出せる”セロ活”をぜひ実践しよう!と思います。
人のやる気に関わる神経伝達物質は、ドーパミンやノルアドレナリンが知られているが、自律神経には交感神経と副交感神経があり、互いにアクセルとブレーキのような関係にある。前者が優位の時は覚醒や緊張の状態に、後者が優位の時は休息やリラックスの状態になる。これには「概日リズム」というものが関係していて、朝にスイッチがオンに、昼以降はオフに傾くようになっていることがわかった。つまり自律神経は、オンの状態とオフの状態、両方を求めている。そう考えると、現代人は絶えず膨大な仕事や情報に触れていて、明らかにオンが過多になっている。「もっと頑張ろう」「もっと成長しなくては」と、自律神経をオンの状態にし続けていると、十分なセロトニンは生成されない。自律神経はオフの状態の休むことも求めている。いくら努力をしても、自律神経をきちんと休ませ、脳内にセロトニンが十分出なければ「幸せ」と感じることは難しいと学びました。
セロトニンをたくさん作り出すには、食事もとても重要。セロトニンを生成するものは、トリプトファンで、これは必須アミノ酸で自分の体ではつくれない成分。トリプトファンの豊富な食物は大豆(豆腐、納豆、味噌、醤油)や、発酵食品や米などの穀類。それからセロトニンの生成を促すビタミンB6が豊富な魚(鮭、鯖、鮪、鰹など)が最適。私たち日本人は、伝統食である和食(特に朝ごはん)を食しているということは、日々”セロ活”をしている民族といえる。新たにまた日本の素晴らしさを感じずにはいられません。
セロトニンは生成するだけでは不十分で、これをうまく放出するコツも必要。セロトニンが放出されやすいのは、脳波が「α波」になっている時。自律神経が覚醒、緊張状態にある時、脳波は「β波」になり高い周波数によりセロトニンの分泌が進みにくくなってしまう。脳波をβ波からα波に下げることが大事。
α波はリラックスしている時、目を閉じている時、入眠時などに放出される。α波に入る簡単な方法は森林浴。森林の中を歩き、自然の音や景色、匂いを五感で感じることで血中セロトニンが上昇する。そして、日本伝統の畳にも脳波を下げる効果がある。い草の匂いが副交感神経を優位にしてくれるので、古来から日本人が畳の茶室で茶を嗜んだり、畳の上で瞑想をし、内省を深めたりすることは最高の”セロ活”で、セロ活とはα波が出現しやすい脳内環境を用意する生活習慣といえる。
私たちの自律神経は、疲れたら休むことで、またやる気が出るようになっている。その鍵がセロトニン。セロトニンは、よい眠りに欠かせないメラトニンの素にもなるが、私たちはぐっすり寝ている間にニューロンを変化させ成長する。つまり、がんばっているその時に人は変化や成長するのではなく、がんばった上で休んでこそ人は成長する。「もっと頑張ろう」「もっと努力すれば」と自分を追い込み、成長するために自分に足りない何かを得ようと躍起になり、足し算志向になると限界がきてしまう。この連載の名が”大自然と体心”とあるように、私たち人間はパーツで作られたロボットではなく、人と人との営みにより生を受けてこの世に誕生した、いわば私たちも大自然のうちのひとつだと考えれば、春のように葉を茂らせ、夏のように太陽を浴びて成長する。けれども、日光が弱まる秋には、その葉っぱを潔く手放し、冬にはゆっくり休んで、春にまた葉を茂らせる。成長の限界にぶつかると、自然界の生き物は何かを手放して成長するように、人間の人生にも春夏秋冬があって当然なのだと生きていくこと。”引き算思考”に切り替え、何かを足すことばかりではなく、自分の中に何があるのか、持って生まれたものに目を向けてみて、そして”セロ活”をすることで、幸せに生きることができるのだと思いました!
最後までお読みいただきありがとう御座いました。