なぜ歯が溶けるのか
みなさんこんにちは。
長野県塩尻市鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロン
歯科衛生士の原 真紀子です。
寒くなりましたね。体調管理に気をつけましょう。
さて、今日はお口の中の歯がなぜ溶けるのかについてお話したいと思います。
もともと、お口の中はPH6.8でほぼ中性です。しかし、飲食後、お口の中では食物中の糖分をいっせいに細菌が分解し、酸を出すことによってものの数分で、PH4.5~5.5くらいの酸性になってしまいます。
歯の最も硬い部分であるエナメル質も、PH5.5以下で溶け出してしまいます。歯が酸性になることによって、歯の成分のリンやカルシウムが溶け出すことを脱灰と言います。
そして歯が溶ける時間帯がしばらく続いて、20分後くらいからPHが回復していき、最終的に元のPHに戻るのに、40分くらいかかります。
ここで、PHを戻すのに活躍しているのが唾液です。
また、唾液にはリンやカルシウムが豊富に含まれ、PHが戻る過程で歯にリンやカルシウムを再供給し、歯を元に戻そうとします。これを再石灰化と言います。
唾液の能力としては、
①PHを中性に戻す作用
②唾液に含まれるリンやカルシウムを歯に戻し、再石灰化を行う。
まとめますとお口の中では、常に食事のたびに、細菌の出す酸によって、PHが下がり、歯が溶け出す脱灰が起こる。
また、唾液の作用により、数十分かけて、PHを戻し、歯にリンやカルシウムを供給し、再石灰化を起こす。
この脱灰と再石灰化が常に行われている。このバランスが崩れると、むし歯になるのです。
むし歯にならないように気をつけましょうね。最後までお読みいただきありがとうございました。