かもしか通信

スタッフ日記

8月号致知:『特集 鈴木大拙に学ぶ人間学』読後感想


みなさん、こんにちは!
長野県塩尻市の鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロン
歯科技工士の三溝 恒幸です。

新型コロナウイルス感染拡大は、業種により様々な影響をもたらしました。外出自粛やテレワークなどにより業務の形態が変化した方もいらっしゃることでしょう。また今年の梅雨は、異例なほどの湿気を持った梅雨前線により活発となり、期間が長く、大量の降雨をもたらし、地域によっては甚大な被害をもたらしました。 被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。

さて、私たち鴨居歯科医院スタッフ一同はひと月に一回の社内木鶏会を通して、来院くださる患者様により一層ご満足の頂ける医療を提供させていただける人間性を培いたいと考えております。そして、そこで読んだ致知の感想文をブログとして掲載し、お読みいただける方々に、その思いを共有していただければ幸いと思っております。

私は、今回 特集総リードの「鈴木大拙に学ぶ人間学」を拝読させていただき感想文を書かせていただきました。皆様に御笑読いただければ幸甚です。

鈴木大拙は、西洋の思想と言葉を学び、若くして禅の道に入り、その上で自分の仏教研究を基に、仏教の教えを西洋に伝えようとした方である。かつて大拙の話の中に、近代人には無限に対するあこがれが欠けているという言葉を聞いたことがある。それはどういうことかというと、無限の対語は有限であり、その有限に縛られているというのである。 つまり、 対人関係に制約を受けたといっては悩み、社会や職場から制限を受けて、自由にならないといって苦しんでいる。しかし、有形な物や目に見えている事象にばかり捕われるのではなく、もっと目には見えない無限の事象に関心を高めるべきであるというのだ。例えば、我々医療従事者は、科学的根拠に基づいた医療行為をしなければならない。だから科学を重んずることは当然のことである。いわゆる、エビデンス・ベイスト・メディスン(EBM)である。
しかし、大拙に言わせれば、科学というものは、海中で網を広げて魚を採るようなもので網の目より小さいものは採れないしそこに何が居るのかもわからない。どんなに目を細かくしてもさらに小さな微生物を採ることはできないし、わからないというように有限だというのである。すなわち、科学はどこまで行っても完全なものではないというのである。そこで近年提唱されてきたのが、ナラティブ・ベイスト・メディスン(NBM)であり、物語と対話に基づいた医療である。鴨居歯科医院においても患者さんとのコミュニケーションを重要視している。そして患者さんにとっての想いを聴き取ることによって、初めて望まれる医療が展開できるのである。
これこそが対人間における慈しみの心であり、仏教でいうところの「大悲へのあこがれ」なのであろう。私たちはこれを分別視をすることなく実践をして体得してゆきたい。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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