かもしか通信

スタッフ日記

11月号致知感想文


みなさん、こんにちは! 長野県塩尻市鴨居歯科医院 鴨居インプラント審美サロン 歯科衛生士の髙木さなえです。 11月号の致知の感想文を投稿致します!

がん患者さんの緩和ケアを専門に、緩和ケア医として、病院の診療や講演など、積極的にご活躍される関本剛先生は、ご自身も2年前に、ステージ4の肺がんと診断されました。手術が困難なほど大きながんを、保険適用の標準治療(抗がん剤)のみで、治療されているそうです。今なお、お元気ということですが、がん発覚時には、脳にも転移。2〜3ヶ月の余命という状態でも、今日まで活動を維持できているのは、奇跡だと思います。 先生が、がんに罹患したことを、患者さんに伝えると、患者さんは、関本先生に強い仲間意識を抱くようになり、健康だった時以上に、心が通い合うようになった、また、多くの患者さんが、「辛い思いをするくらいなら、終わりにしてほしい」という気持ちと、「まだ、終わりにしたくない」という葛藤の日々の中で、ご自身も病を得たことで、相槌一つにも、これまで以上に、魂がこもるようになった。患者さんから、大きなはげましや、勇気をもらえ、健康な時にも増して、緩和ケアの仕事が楽しくなってきた、とおしゃっていて、人生を楽しむこと、やるべきことがあること、誰かに必要とされるというのは、どんな薬よりも、人間を元気にさせる力があるのだな~と感じました。 関本先生の奇跡の源は、まだいくつかあります。 日本のホスピス・緩和ケア分野の草分けである、淀川キリスト教病院理事長・柏木哲夫先生の、「人は生きてきたように死んでいく。」という言葉。日頃から、不平不満ばかり言ってきた人は、不平不満を言って死んでいく。感謝の言葉を繰り返してきた人は、最期も感謝の言葉を胸に、旅立っていく。 上智大学のアルフォンス・デーケン教授の、「人は生きている限り成長できる。死ぬその瞬間まで、精神的に成長し続けることができる。」ドイツでは、人間の死を「シュテルベン」、人間以外の死を「フェアエンデン」と使い分け、最後まで成長し続ける姿勢を崩さないことこそが、シュテルベン、すなわち人間にだけ与えられた生を全うすること。 このふたつの言葉を心に刻み、愛する奥様やお子さん達に、最後までしっかり生き抜く姿を見せたい…そのような思いで生きてらっしゃるからこそ、関本先生の奇跡は、続いておられるのだなぁと思いました。 

緩和ケアで大切な仕事は、患者さんとの対話。ただ診療や、病歴の確認を行うばかりではなく、一緒にこれまでの人生を振り返り、患者さんのパーソナリティや、大切にしてこられたことを確認することを重視する。「この医師は、こんなことまで聞いてくれるのか」と、感じてもらうことは、緩和ケア医としては、手術の成功に匹敵するくらい大事なことで、お互いの関係性が良くなり、それ以降のケアが格段にやりやすくなる。鴨居歯科医院でも、初診の患者さんへのカウンセリングを、とても大切にしているので、安心して治療をしていただいているのでは、と思います!

関本先生の特集のタイトル「人生という河を最後まで泳ぎ抜く」を見て、7年前に他界した、義母の事を思い出しました。義母は、脳出血を発症し、亡くなるまでの約1年間は、しゃべることも食べることも出来ず、寝たきりでした。意思疎通が困難だった為、延命治療とされる、胃ろうも、義母に了解なく家族だけで決めてしまった事、あんなことをしてあげていたら良かった、こんな言葉を言ってあげていたらなど、後悔をあげたらきりがないほどありました。しかし、そのような闘病生活を通し、義母は命ある限り、最期まで精一杯生きていました。「生き抜くとは、こういうことよ」と、自身の身体で私に教えてくれました。そんな、感謝の思いからかひとつ気づいたことが、義母への沢山の後悔を、義母と同年代の方々を、義母だと思い接して行こう!そうし続けていくことで、天国のおばあちゃんも、「それでいいのよ、私もうれしいわ」と言ってくれている!そう思えるようになると、後悔も少しずつ薄れ、気持ちも楽になり、毎日が楽しくなりました!

関本先生の、ご活躍を祈るとともに、日本中のさらなる緩和ケア病院、在宅ホスピス、医師の充実を願います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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